エリートな彼に甘く奪われました
彼と過ごす、頭の中から蕩けていく様な時間が私を包んでいる殻を一枚ずつ剥がしていく。

遼のかける魔法が私を本当の姿に戻していく。

自信、愛、誠実…。

世の中の素敵な事が光り輝きながらやってきた様な、不思議な、幸せに溢れた感覚が続いている。

彼は、見た目だけではなく心から人を魅了していく不思議な力を持っている。

視線から指先から、身体中から暖かい愛を惜しみなく私に与えてくれる。

「愛、愛してる」

彼の吐息の合間から零れる言葉は愛の麻薬…。

私をそれなしではいられなくする。

二人、ベッドの上で向かい合って寝そべり、彼の細い髪をサラサラと指の間から落としながら見詰め合う。

それを何度か繰り返しながら、

「遼の髪、さらさらしていてとても綺麗…」

と言うと彼は輝く瞳をふっと細める。

「ネコッ毛だから、あまり好きじゃないんだ」

と言った。

「え?素敵なのに」

「うーん、女の子はそう思うかも知れないけど、パーマもかからないし、ツンツンした感じにもならないし…」

彼は自分の額にかかった前髪を見る様に目線をキョロっと上に向けた。

「私は好きだわ…」

そう言うと、

「愛がそう言うなら俺も好きになる」

と言って私をキュッと抱き寄せた。

そんな何気無い会話も彼となら、この上なく甘い一時になる。






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