エリートな彼に甘く奪われました
「ごめん、森山。
君も、君だけを見てくれる人に早く気付いた方がいいよ」

遼が彼女の肩の向こうに視線を向ける。

「え…」

森山さんとその場にいた全員がそちらを向くと…。

そこには激しく肩で息をしながら駆け付けてきた西山くんが立っていた。

「西山くん」

「麻耶ちゃん、…僕が…、麻耶ちゃんの側に…いちゃ…ダメかな…、僕を、好きじゃなくても…いいんだ」

はあはあと途切れがちに、だけどしっかりと自分の想いを伝えている。








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