エリートな彼に甘く奪われました
「愛、ち、ちょっと…」

私は彼の両手首を押さえつけてその綺麗な首筋にそっと口付けた。

彼がぴくりと身体を揺らす。

「愛」

傷つけないように優しくなぞるように彼の素肌を感じていく。

「愛、わかった…、わかったよ」

私は顔を彼の胸から離すと胸の高まりを抑えながら期待を込めて彼の顔を見上げた。

遼はくすっと笑って「参ったな」と呟いた。

「俺はただ、愛が辛いんじゃないかと…。

そんな目で見られるとやめられないよ…?

君を壊してしまうかも」

遼の手がすっと伸びてきて私の頬を手の甲で撫でた。

その手を掴んで頬を寄せる。

「…いいの」







< 215 / 236 >

この作品をシェア

pagetop