Sky heart
あたしは右足を睨む。
ぐるぐると頑丈に巻かれた包帯。
ピクリをも動かないように、ガッチリと固定されている。
どうしてこんなもので済んだんだろうかと思う。
自分は思っている以上に頑丈なのだろうか。
そんなにカルシウムを摂取していた覚えはないのだが。
不意に。
前方から子供たちの騒ぎ声が聞こえた。
小さい子は好きでも嫌いでもないけれど、今この声はとても耳障りだった。
「うるさい」そう怒鳴り散らしたい。
どうしてこんなにイライラするのか分からない。
分からないけれど、ムカつく時はイライラしてしまうのが人間だ。