プラトニック・ラブ



結婚?



なんぞ?



あたしは弾かれたようにその紙から顔を上げると、その婚姻届をソイツに突き返した。




「ちょ…ま…っ、け…結婚ってどういうことですかッ?!」




訳が分からない。


分からなさすぎで口が上手いこと言葉を紡いでくれなかった。



どこをどうしたらこうなる…っ?!



けれどソイツは座り心地の良さそうな椅子に深く座ると、頬杖を付いたまま、




「金に困ってんだろ?」




そう言って満足そうな表情でニコっと笑った。


あたしもつられてニコっと笑ってしまった状況。



言うとおりですとも。


クビにしてくれたおかげで(それだけじゃないけど)お先真っ暗ですよ。



お金に困ってる。


そんな訳ないじゃん、なんて言えないほど困ってるのは事実。






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