君と私の特別
昨日のことを真由ちゃんに話すと
「ごめんね」
と責任を感じてか
何度も私に謝った
その度私は真由ちゃんのせいじゃないよ
と言って笑った
「新しい人さがしな
私も紹介してあげるから」
で、早く忘れよ
そう頭を撫でながら言われた
やっぱり別れたんだ
やっぱり無理なんだ
私はたっくんに
相応しい彼女になれなかった
私はたっくんを
ただ縛ってただけだった
解放しよう
はなしてあげよう
たっくんが可哀相だ――
そう考えるしかなかった
そう考えないと
自分がどうにかなってしまいそうだった