君と私の特別
見るなと私の中の私が叫んでる
だけど私は聞こえない
フリをして
声がした方を振り返った
「っ!!」
そこにはたっくんに腕を絡ませて
甘ったるい声で
「たっくん」
と呼ぶ女の姿
私だけの特別だった
私だけの呼び方だった
なのに‥‥
「優紀!!」
気がつけば私は走りだしていた
あんな光景みたくなかった
さっきの光景が
まぶたに焼き付いて離れない
やだ
いやだ
やだやだやだ
私だけの特別
なのに‥