マジで恋する10秒前!?
「音彩は6歳から本格的にデビューしたの。子役、女優、声優、アイドル、モデル....すべてを成功してきた華麗なる梓川家の娘。国内だけにとどまらず世界中が注目していた。だけど、ある日――――変わっていった」



それって.... 



「ママ達の話を聞いてしまったの――――そして、音彩の中にある・・・もう一人の音彩が生まれてしまった」



あたしの中にある・・・“あたし”



そっと胸に手を当ててママを見つめる。




「仕事、プライベート・・・・二つを完全に分けてしまっていた。仕事をしている時はプライベートである音彩を知らない、分からない、感じない。プライベートである時は自分芸能人だなんて知らない、分からない感じない」




「・・・・だから....二重人格って」


ママがコクリと頷く。



「今まで接してきた・・・親だと思っていた人物が、本当は親じゃ無かった。血がつながって無かった――なんて聞いたら誰だって、そうなる。...そうお医者様に言われたの」
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