One-Diamond †王子様がプロデュース†
「ありがと」
「だって、恋しちゃったんだもん、王子様に」
留菜はエプロンを背中を向けたまま畳む。
「王子様に恋していいのは、お姫様だけなんだよ?」
留菜は背中を向けたまま、声のトーンを下げて話し始めた。
「え?」
俺は、よく意味が分からなかった。
「だからね、あたしが恋しちゃいけないの。王子様はお姫様に初恋するもんでしょ?どんなストーリーでも」
「俺、マジな王子様じゃねぇだろ」
俺は元々ただのホスト。
それが売れてきて、名前が上がって、歌舞伎町で有名になって
"王子様"って呼ばれるようになっただけ。
だからあだ名みたいなもんで、
別に俺がそんな価値のある人間って訳じゃない。
結局、夜の街に生きる人間。