それが恋だと知ったから。
「よし!後は髪をアップにするだけッ!」



そう言いながら取り出したのは…



コテだった。



「髪を上げるんでしょ…?
何でコテがいるの。」



「前方だけ巻くの。
それから後ろは真上で上げる。
沙羅には絶対似合うから!」



そう言って笑う雛乃は、
目がキラキラしていた。



その雛乃を私は綺麗だと…



思った。



「私ね…将来は美容師になりたいの!」



初めて知った雛乃の夢。



「雛乃は私よりも大人だよ。」



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