愛なんて知らない Ⅲ









「どうせ地面が私を支えてくれるよ」






『そうだね、お姉さんの力

また強くなったからね』






「バイバイ」


私は小さくそう呟いた




(もうすぐ地面だ・・・・)



私は目を閉じた





     ポスッ




「何してるんだ」


慎の低い声が聞える





「ごめんなさい」





「死ぬ気だったのか?」



その言葉には怒りと悲しみが

混じっていた







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