愛なんて知らない Ⅲ
ー燐ー
see you again
発音のいい透明感のある声で
そう言うと愛美は私の視界から消えた
「ごめんなさい・・・・」
謝らずにいられない
あんなにも何も映さない瞳
あんなにも悲しげな表情
そしてその表情は私をも悲しくさせる
“ごめんなさい”
私は光は幸せで闇なんて無いと思っていた
でも違ったわ・・・・
誰よりも心は闇に絡めとられていた
それは私よりも・・・・
「ごめんなさい、愛美・・・・」