愛なんて知らない Ⅲ









「どうして・・・・」



言葉に詰まる楓に

ただ私は微笑みかけるだけで答えない






「逃げちゃえよ」





「逃げる?」





「あぁ、そんなに辛いなら逃げろよ

その、運命?から」







「そんなに簡単に言わないでよ・・・・

逃げれるならとっくに逃げてる」






「そっか」





「うん、でも・・・・

きっと逃げちゃうんだろうな、私」






「死なないよな?」








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