オリオールの乙女
貴婦人たちは沈んだ表情で、真っ白いクララを入り口にそっと置いていた。
どことなくクララは、青白く見える。
貴婦人たちの整った横顔が、静寂なる悲しみを物語っていた。
ふと気配を感じて振り向くと、バルバラの姿があった。
彼女は薔薇のような赤い唇を歪め、微笑を浮かべながら彼女たちの様子を眺めていた。
一瞬ノエルと目が合うと、ノエルはバルバラを睨んだ。
だが、バルバラはそれをものともせずノエルに近づいた。
「ご機嫌いかが、ルカッサのプリンセス」
ノエルは黙ったまま、バルバラを見据えた。
「まあ、怖い怖い。
女がそんな目をするものじゃあないわよ」
それから彼女は、いやな笑みを浮かべてこう言った。
「例えば……最愛なる方が愛想を尽かせてしまうかもしれないもの」
それを聞いたノエルは思わずカッとなった。