五人組
1.7もんじゃ


「「ちーす」」
「「「こんちはー」」」
「あれ?姐御は?」

「お前らまだ学校の時間だろ。なにやってんだ」

「鉄さん、触れちゃいけないところを」

「あら、またサボり?」

「「「「姐御!」」」」
「ただいま。姉ちゃん」

「雲雀、あんた友達選びなさい」

「姐御、ひでー」
「姐御、悪友っちゅうもんもいつか必要になるもんやで」
「そうだぜ、姐御」
「姐御は考え方が古いんだ」

「…あんたらね、姐御姐御言うんじゃないよ。あたしが婚期逃してんのはそのせいなんだから」

「うわー姐御、人のせいはいけませんでェ」
「まっ姉ちゃんのその性格がいけないんじゃない?」

「雲雀ぃ」
「姐さん、俺がいるじゃあないですか」
「鉄、はやくあいつらにもんじゃ作ってやりなさい」
「…ヘイ」

「「「「鉄さん可哀相」」」」
「…鉄さんのこと兄さんって呼ぼうかな」

「あんたたち、わかった?姐御って呼ばないでちょうだい」

「えー、若の姉貴だから姐御だろ?」
「むしろ姐御の弟だから若は若だし」
「姐御が姐御じゃなかったら若は若じゃなくなるんだぜ」
「今更雲雀なんて呼べへんわ」
「俺、若じゃなくなっちゃうの?」

「………勝手に呼びなさい」

「ぅえーいっ姐御サイコー」
「姐御腹減った」
「鉄さんもんじゃまだ?」

「もうちょい待ってろ」

「了解でーす」
「姐御、コーラ」
「俺、烏龍茶」
「俺はサイダー」
「レモンスカッシュ、姐御」
「俺も〜」

「はいはい、静かに待ってなさい」

「「「「「はーい」」」」」

返事だけは無駄に良いダメ高校生が五人。


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