♂見習いサンタ♀
♂第1章♀
落ちこぼれ
―――サンタの世界
冬には雪が舞い降りて…、白銀の世界となる
ぶ厚い灰色の雲からは…ひらひらと雪が降っていて、地面にはすでに雪が積もっていた
その中を赤いマフラーをした少年とツインテールの少女が並んで歩いている
『レオさん…寒いですねぇ…』
『あぁ…寒すぎて体中の血液がシャーベットになりそうだ』
『止めてください、本当になりそうで怖いです』
ツインテールの少女は赤いマフラーの少年…レオのボケに素早くツッコミを入れると、空を見上げた
どうも雪は降り止みそうにない
『雪…止みませんね』
少女がボソッと呟くと、レオも鬱陶しそうに空を見上げた
『誰だよサンタは雪が好きだとか言った奴!キララか!!』
俺は急に声を張り上げて、少女…キララを指差す
指差されたキララは呆れた顔で俺を見上げた
『変な言い掛かりは止めてください、私な訳ないでしょう』
『だろーな、どうせ人間が「サンタ→クリスマス→雪」とか言う連想イメージ持ってるんだろーよ』
俺がつまらなさそうに言えば、キララはため息を漏らして口を開いた