♂見習いサンタ♀
ジジィは悲しそうに肩を落とした
そしてその様子を満足そうに眺めている女
ジジィ…先代のサンタ・クロースの秘書のリルル様だ
リルル様も性格がキツイ……
キララと同じ位の毒舌だ
『入口の前に突っ立ってないで中に入りなさい』
リルル様に言われ、俺らはおずおずと中に入った
天井が高く、日の光が存分に入る様な構造の中は電気がなくても充分に明るい
ジジィのハゲ頭が艶やかに光る
『お主…今、ワシの事をハゲ頭と思ったであろう?』
『げ、バレた』
『“バレた”じゃなかろう!!!少しは否定せぬか!!!』
ジジィが怒りの声をあげる
俺とジジィはいつもこんな感じだ
もちろん尊敬はしている……が、どうもジジィに対しての態度を変える気にはならない
『ハゲジジィ、さっさと話を済ませて下さい』
『リルルちゃんも容赦が無いのぉ……』
きっとジジィがこんな性格だからだろうと思う
『リルル様…ハゲジジィじゃなくて老いぼれジジィです』
『キララ…それは生温いですよ?死にかけジジィに決まってます』
『お主ら…ワシに怨みでもあんの?』
キララ&リルル様のダブル攻撃にジジィは泣きそうな顔をする
お気の毒だ