♂見習いサンタ♀
人間界へ!!
『そこには血まみれで倒れている先代の姿が………』
『いや、ワシ倒れてないからね!!?リルルちゃん誤解を招く様な事言わない!!!』
『チッ……』
『舌打ち!!!?』
『ご、ごめんなさい!!!私が勢いよく扉を開けたから…』
ジジィ達の様子を見て入口に立つ茶髪のふわんとしたショートカットの女がおどおどした口調で勢いよく頭を下げた
何でお前が謝るんだよ
『大丈夫よ…ジジィが死んでないのが悪いんだから』
『え、ワシが悪いの!!?ワシが悪いのォ!!!?』
ジジィは俺の肩を掴んで凄い勢いで揺らした
うざい………かなりうざい
『離せ。残り少ない髪抜くぞ』
『そ、それは困る』
ジジィは俺の言葉でやっと気持ちが落ち着いたのか、1回咳ばらいしてから俺から離れた
俺の言葉が少し鋭くなったのはスルーの方向で
『改めて……遅れてごめんなさいです』
深々と頭を下げる女に俺は近付いて口を開いた
『ミユ……お前がどうしてここに……』
『ワシが呼んだんじゃ』
ジジィが俺達に近づいてミユの頭に手を置いた
『ミユは落ちこぼれではないが、気が小さい……人間界に慣れておかなければならんのじゃ』
なるほど……
ジジィの説明に俺は頷く