ゴメン、素直になれなくて
歩夢の言葉に
私は指の隙間から歩夢を見た。


目の前には
私を上から見下ろす歩夢。



かわいい歩夢から


いつの間にか
男の顔になってる歩夢に


心臓がドキンと跳ねた。



「むっむっ無理っ…」


無理むり~!!!!


こんなかっこいい歩夢に…

こんな自分見せらんない…!




そうやって拒否していると

ふいにお腹がこしょばくなった。


「…ふぇ!?」


見ると歩夢が
私のお腹をこしょばしていた。


は!?

ちょっ…!!!


「きゃははは…っ」


私…全身弱いんだって!



思わず手でお腹をガードする。


そしてハッとした時に
ようやく歩夢と目が合った。


「あ…」


み…見られた…


頬が紅潮する私に



「彩ちゃんきれいだよ。」


歩夢は私に優しくキスを落とした。


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