家庭教師は俺の恋人【BL】
「で、なんの教科?」
「何がしたい?」
「なんでも。決めて。」
考えるのが嫌で、そんなこと言った俺は、まじでバカだと思う。
「あ、そう。なんでもいいのか…。じゃあ保健体育で。」
そう言ったこいつは、俺をベッドに押し倒した。
「俺がきっちり、体使って教えてやるよ…」
耳元でそう囁かれ、ゾクッとする。
「ちょ、退けって!」
馬乗りになるあいつに、抵抗しようと手を伸ばすけど、呆気なく手を掴まれた。
その手を、俺の頭の上で片手で押さえ付けると、俺のことを上から見下ろした。
「…っ!!
吸い込まれそうな目、長めの前髪、少し薄めの唇、整った綺麗な顔。
こんな正面からちゃんと見たのは初めてで、その綺麗過ぎる顔つきに、少しドキッとする。
「何?顔赤いけど。やばいなんかこっちが照れるわ。」
そう言って、空いている方の手の甲で口元を押さえたこいつ。