輝く季節へ

 ○月◆日 晴れ

 教室の窓から見える運動場。
他のクラスの男子たちがドッジボールをしてる。
その中に直樹君もいる。
ラッキー☆
あ、直樹君がボールを取った!

投げて・・・
敵チームの男子に当たって・・・
ガッツポーズ☆
 あ~あ、でもすぐに当てられちゃった。

かわいそう・・・
当てたの誰よ、もう。




 ★月△日 雨

 雨の日の帰り道。
歩道橋のてっぺんで偶然見かけた後姿。

心拍数が急上昇したみたいで、
心臓の音がバクッ、バクッってなるの。

私、歩くペースが早いから
追いついちゃいそうで、
わざと歩幅を緩めてた。

追い越していいものか、悪いものか・・・。
ドキドキして疲れるから
追い越した方がいいのか、
このまま・・・。

 私、臆病ね。
傘で自分の顔を見られないようにしながら、
走って追い越した。

直樹君の視線の先さえ分からなかった。



******************


 そんなこんなで、
それからもずっとずっと、
長い間彼のことが好きだった。


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