輝く季節へ
SEASON・3 通りすがりの出会い

中学校入学!


中学校一年生か・・・。
初めての制服を着て、
真新しいリュックに
下ろしたての白いスニーカー。
髪型はポニーテールをチョイス。

 なんか、少しだけ
大人になったような気分になって。
もちろん規定どおりスカートは膝下丈で、
靴下はふくらはぎより下の白。
長真面目な文学少女に見えると思うよ、うん。


 で、公立の中学校って、
小学校のメンバーの持ち上がりで
生徒が集まってるのよね。
いくつかの小学校の生徒が、
集結して数を成すというか。

だから直樹君をはじめ、気になる男の子たちも
同じ中学校に通うことになるのね。

だから入学式の時もさ、朝校門の前で
学ラン姿の直樹君たちに会うわけよ。

新鮮な姿に一瞬くらっときちゃったりするけど、
自分も彼たちにとって目新しい
制服姿なわけじゃない?
どう思われているのかな、
って意識したり。


 新しいクラスになると
友達作りにも励まなきゃいけないから、
とりあえず初日は
番号順になっている座席の
前後の子に声をかけるわけ。

私は列の一番後ろの席だったから、
前の席の子に声をかけたの。
そしたら会話が弾んでね、
自然と仲良くなれたの。
その女の子の名前は、
牧野琴美(まきのことみ)ちゃん。
ニックネームは『マッコ』。

目がくるくるしてて、
ショートカットでさらさらした髪の毛なの。
マッコはわりと誰とでも喋れる子だったから、
男女問わず好かれていたんだ。
でも全然八方美人じゃなくてね、
私の相談にも真剣に乗ってくれたの。
ホント、明るくって優しくって
いい子なんだよね。



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