執事と共にホワイトデーを。
恵理夜は、そのまま自分の下足箱を開ける。


「……手紙?」


1通の、封筒に入った手紙が現れた。


《探し物は、ゲルバー博士が根付くところに。ヒント――rechts unten》


ワープロの文字でそう書かれていた。

その右端には、『五芒星』のマークが走り書きがされていた。


またしても意味のわからない文章に、恵理夜の形のよい眉がきつく寄せられる。


「……このヒント、英語じゃないわね。これは、ドイツ語?」
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