AL†CE!
そうしてまた練習に明け暮れる日々を経て、
12月。
ついに選手権が開幕した。
大地と功は高校生活1年目にして
大きな舞台に立つことになった。
前泊を終えて当日の朝、
国立に向かう行きのバスの中
大地と功は2人、ユニフォームに身をつつみ、身体ほぐしの軽いマッサージをしていた。
「やべぇ、緊張」
「もう腹くくんなきゃ」
「そうだよな。今までやったこと、出せばそれで役割終了だ」
功が大地の頬をつねる。
「なんだよ」
「起きてるかよ」
功が子犬の笑顔で笑った。
「起きてるよ」
大地は功の頬をつねりかえす。
「絢華さん来るって?」