AL†CE!
功の動きが止まった。
功だけが、
時間の流れに取り残されたようだ。
「距離をおこう」
念を押すように、もう1度絢華が言った。
「どうして?」
功は困惑を隠せなかった。
その言葉はあまりにも突然、
あまりにも重く功の心に落とされた。
「俺が絢華の支えになる。また歩けるようになるまで近くでずっと…」
「だめだよ」
絢華の口調はしっかりしていた。
その表情からは、
どんなに嫌でも覚悟と決意が見て取れる。
それは
いつも絢華を見てきた功には
簡単なことだった。