年下王子は意地悪王子
『でも…琴音はちゃんと話してくれた。ありがとう』
……その時の美波の笑顔は、あたし、一生忘れないと思う。
だって、とっても明るくて優しくて、太陽みたいだったから。
…何より。
―――美波が親友でよかった…
そう思わせてくれる笑顔だったから。
それ以来、あたしと颯ちゃんと美波で話すことが多くなった。
あたしは大好きな二人が仲良くなってくれて、とっても嬉しかったんだ。
時々、美波が颯ちゃんにこっそり耳打ちをして、その度に颯ちゃんが嫌そうな顔をするけど。
でも、みんなといる時はいつもいつも楽しくて。
―――――……“琴音”
ふいによぎる、甘い声。
ハッとして目を見開く。
ゆっくりとみんなの笑顔が薄れていく…
そして、代わりに。
……一瀬くん――――。
さっき見た、あの美しい瞳を持つ人が頭に浮かんだ。
