運命って信じる?




僕とシルクの会話を聞いていたナイトは



「次に会うのは…ライトとアリスの結婚式なんじゃないか?」



とニヤニヤした顔でボソッと呟く


それを聞き逃さなかったシルクは



「結婚したらアリスお姉ちゃんもっと、もーっと綺麗になっちゃうね!」



と天使のような笑顔で僕らに言った


その3人の会話を聞いていたアリスは顔を赤くしていたことに誰も気づかない



「困るな…今以上に綺麗になるのか…」


「困っちゃうね!」



「あはは」と可愛く笑うシルクからは悲しい涙が消えていた



「そろそろ時間だ。アリス、ライト…早く行くぞ。」



ナイトの合図に皆顔を見合せて力強く頷く



「シルク、またね」


「シルクちゃん…またいつか」


「…ライトお兄ちゃん、アリスお姉ちゃん。またね」



さよならは言わない。


いつか絶対に会えるから。


悲しい涙は見せない。


笑顔でまたねってしたいから。




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