卒 業
「以上を持ちまして、式を閉じます」
教頭の声が響き、吹奏楽の演奏が体育館に鳴り響く。
その頃には、涙はだいぶ止まっていた。
教室に戻ると、女子が泣き声が辺りに聞こえていた。
担任が教室に入って来て、最後のホームルームが始まった。
だが、私の頭の中は、祐也と話す事ばかりで、半分も聞いていなかった。
最後まで、ごめんなさい。
ようやく、ホームルームが終わり、私は祐也を呼び出した。
今、玄関の方に人が沢山いるので、二人は反対方向の体育館の裏へ回った。