車内☆恋愛
啓くんは思い出したかのように

あのことを口に出す。


「一緒に回れなくて……」

「そんな…全然いいのに…」

「顔に嫌だったって書いてあるけど」


あたしのことを見ながら微笑む啓くん。

ダメだよ…

せっかく諦めようとしてるのに……

神様は意地悪なんだから…


「…え?加賀美……?」


ノーリアクションのあたしを心配する。


「あたしトイレ行ってこよ」


華は立ち上がる。


「碧!ついてきてよ」

「え、俺……あ、はい…」
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