車内☆恋愛
「加賀美、ごめんな。」

「いいよっ!華と碧くんと回るし!」


あたしは笑おうとした。

けど笑えなかったから…俯いた。


「じゃあな…行くぞほのか。」


啓くんが手を差し出す。

その手をほのか先輩がにぎる。

――ズキン。

痛い……苦しい……

あたしはその姿を見るしかできない。

あたしも握ったことのある啓くんの手。

だけど、あたしとは違うナニカ…

「リナちゃんありがとうね」


照れたように笑うほのか先輩。
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