赤い狼 壱





二階に続く階段を登り、曲がってつきあたりにある部屋を開ける。その部屋には連が居た。



あー、そういやぁ部屋に連が居るとか言ってやがったな。棗がメールでそんな事を書いてた気が。



つーか睨まれてんだけど。いててて。横から連の視線が突き刺さってくる。



女嫌いの連だからしょうがねぇか、と苦笑いしながらメールボックスを開く。


と。




「ん?」




また棗からメールが来ていた。



アイツは大事な用がねぇ限りメールしてこねぇから…何かまたあったのか?


急いで受信メールを開く。と、同時に舌打ちを溢した。



―――――――――――

―――――――――――


お前の次は奏だ。
勘弁してくれ。


―――――――――――




ったく。こんな時に―――。


俺だけが分かるような内容に舌打ちをもう一度鳴らす。


奏はいっぺんシメてやんねぇと分かんねぇみてぇだな。



おもむろに俺専用のソファーから立ち上がり、稚春にこの部屋で待っているように言って部屋を出る。




「ちょっ!はや―――」




――バタンッ――




大きな音を立ててドアが閉まる。悪いな稚春、今はそれどころじゃねぇんだ。





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