名も無き花の求めたモノ
名も無き花の求めたモノ
いつだったか撒かれた種はやがて芽を出した

いくらかの水と暖かい日の光。そして柔らかい土

それらをゆっくりゆっくり吸収し、成長していった

いくらかの時がたち、やがてその芽は花を咲かせた

名も無き花はニコニコと風に揺れている

沢山の優しさを与えられてさらに花は育つ

太陽へと向けて少しずつ背を伸ばした名も無き花

いつしか花は世界で一番高い花となった

その花を見た人達は口々にこう言う

温かい花だと

優しい花だと

そう言った

やがて時が経ち、ますます花は成長していく

名も無きままに

だけども花は幸せだった

優しい風や心地よい光

私を見てくれる人の笑顔

それは花をいつも喜ばせてくれたから

だから花は名前などに興味はなかった

多分これからも花は名前など求めないだろう

花が本当に求めるものはもう何もないのだから

見守りたい人の笑顔

それだけが花が欲しいもの

花は今日も柔らかい風に揺れ微笑む

大事な人の笑顔を眺めながら
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