桜の木の下で

saido刹那

瑠璃は一頻り泣いていた。落着いたのを見て声をかけた。

「泣きやんだか?」

瑠璃の表情が気になりそっと覗いてみる。

「ん・・・」

涙で濡れた桜色の瞳が綺麗で思わず見とれた。

「のお瑠璃?」

「なあに?」

「わしがどうして夢の主と呼ばれているか知っておるか?」

「知らない・・・・」

やはり知らぬか・・・

「わしがこの神社の主だからじゃ」

「主?」

「いわばこの神社の神じゃな。」

「刹那が神様!?」

瑠璃が驚いて顔をあげるとわしとの距離が一気に縮まり、慌てて下を向く瑠璃。

こんな小さなこと1つが愛おしい・・・・

逢って間もないのにもうわしは瑠璃に惹かれている・・・

わしは話を続けた。


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