イジワル執事が子猫サマを独占?しちゃうお話*
バンッ
「ちょっと待ちなさいよアンタ!」
ドアを勢いよく叩き開け、怒鳴る。
くるりと振り返るその顔は、あ、バレた?と書いてある。
書いてなくてもあたしには見えるっ!
「あんなのであたしが落ちると思っていらっしゃるのかしらぁ?」
嫌みを精一杯、凝縮しまくって言ってやる。
目の前の敵は依然営業スマイル。
その目からバカっていうサインが見えた気がした。
そしてずんずんとこちらに歩み寄ってきてしまった。
その迫力に後ずさりをしようとする右足をつねりつつ、必死に笑みを作る。
が…、やばっ絶対笑えてないし!ってかなにこれ!超ピンチなんだけどっ!
気付けばもう目の前。
肩を捕まれ、後ろにおされる。
「な!ちょっ!やめなさいっ!」
抵抗も虚しく、一度出たはずの自室に押し返された。
そして…
ガチャリ
また閉じ込められてしまったのである…。
クスリ…
黒い笑みを浮かべた奴と二人。