イジワル執事が子猫サマを独占?しちゃうお話*
ポスッ…
ベッドにフワリと倒される。
嫌っ…
怖い…
怖い…
助けてっていいたのに……
唇が震える。
奴の顔が近づく。
あぁ、あたしもうだめだ…。
「なんてな…。」
覆い被さっていた影がふっと消え、代わりに白いハンカチが一枚降ってきた。
「拭っとけ…。」
あたしに背を向けた奴。
その背中が妙に弱っちく見えた。
ふと、何かが頬を伝いシーツに吸い込まれた。
指で触れる。
なみ…だ…?
あたし泣いてたのか…。
気付けば体中がカタカタ震えていた。
ガチャ…
部屋から奴が出ていく。
ハンカチを頬に当てた。
ほのかに洗剤の柔らかい香りがした。