あたしの愛、幾らで買いますか?
13章 貴方が居る
あたしが朔羅の家に行った日から

数日が経った。

あたしは当たり前のように

彼の隣で目を覚ます。

彼の隣で朝を迎えるのだ。


自宅である古いアパートには帰っていない。

何度か必要なものを取りに帰っただけ。

親からは連絡すらない。

洋服を取りに行った時も

会話をすることもなかった。

目を合わせることすらなかった。


あたし、やっぱり要らなかったんだね…


そう思うと、少しだけ胸がチクリとした。

学校も、どうでもよくなった。

進学する気もないし、

学校自体好きではないし…。

そうしたら、

行く意味なんてなくなった。


百合子の声や姿は朔羅の部屋にはない。

その事実が凄く嬉しかった。



< 306 / 484 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop