あたしの愛、幾らで買いますか?
―タン、タン、タン…


彼の為に朝食を作る。

元々料理は得意ではないから、

簡単なものだけれど。


切っただけのサラダと

チーズ入りのスクランブルエッグと

焼いただけのトースト。

それに、

お湯を入れただけのコーンポタージュ。


彼のマグカップに、

あたしの愛情たっぷりの

カフェオレを注ぐ。

あたし好みの甘いカフェオレ。

二人分の朝食が並ぶ。

朔羅とあたしの。

何度見ても嬉しい。

彼と一緒に朝を迎えるということが、

こんなにも幸せだなんて思わなかった。


「朔羅。おはよう。
 ご飯できたよ?」

「ん~…」


ベッドの中で寝ぼける彼。

凄く愛しい。

あたしは、そんな愛くるしい彼の額に

唇を寄せる。



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