あたしの愛、幾らで買いますか?

―カチカチ


あたしは親指でメールの内容を確認する。

2件とも母親からだった。


【今日、学校の先生から連絡ありました。
 出席日数が危ないみたい。
 一度連絡ください】


【どこで何をしているの?
 連絡ください】


この2通のメールを見て

無性に腹がたった。


家に帰った時もあったのに、

本当は心配してないくせに…

こういうときだけ

‘親’の顔をしないで欲しかった。

あたしなんて要らないなら

構わなければいいのに。


―カチカチカチ


あたしは腹が煮えくり返りそうな程の

怒りをこめて、母親宛にメールを作る。


【学校は辞めます。
 気が向いたら帰ります】


これで充分。


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