星の哀歌
アタシは自分の心の一番奥に裕太にされたことを押し込んで、無理やり鍵をかけてしまおうと決めた

「ごめんね……バイト中だったんでしょ?
たいしたことじゃないの。映画……映画をね、観てたんだぁ。
すごく悲しくて、涙が止まらなくなっちゃって……なんか誤解させちゃったみたい!
本当にごめんね!」

がんばって涙をふいて、笑顔を作る

光星はほっとした顔をした

「そうか、電話したら泣いてるから、心配した。
なんともないならいいんだ。
てっきりおまえになんかあったのかと思ってさ……俺の勘違いでよかった」

< 53 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop