恋の家庭教師

私は俯きながら、ゆっくりと視線だけを咲坂くんに向ける。

咲坂くんは頭の後ろを右手でかきながら言う。
「……上目遣いとかさぁ…あの人以外の男にすんなよ」

「えっ!?そんなつもりは…」

「思わせぶりな態度とったら、変な奴から好かれちゃうぞ?俺とか俺とか…」
咲坂くんは笑いながら言う。

「そう、かな…?」
つられて私も笑う。

「俺全力で応援するからさぁ…絶対ラブラブカップルになれよ!!!」

「嬉しいけど…プレッシャーかかるから止めて、そうゆうのー」

「そうか?まぁ頑張れよ!あっ俺今日日直だから早く行くんだった!じゃあな!!」

「うんっ」

咲坂くんは笑顔で手を振りながら、走って学校に入っていった…。

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