ただ君が好きで
「えっ、何で俺の名前…」
「だって、今年のサッカーの全国大会出てたじゃないっすか!最後のスーパーハットトリックかっこ良かったっす!」
和樹くんは目をキラキラ輝かせて海斗を見ている。
…あたしと、未玖までが唖然。
和樹くん、サッカー好きだったんだ…。
っていうか、キャラ変わりすぎ…。
未玖も唖然としているところから、きっと未玖も知らない和樹くんの一面なんだろう。
「俺…あれから、長谷川海斗さんのファンで…」
「あっありがとう…」
和樹くんの勢いに海斗もビックリしてるみたいだし…。
「よかったら、友達になってくださいっ!」
和樹くん、すごく改まってる…笑。
っていうか、タメの海斗に敬語使ってるし。
「あっ、こちらこそ喜んで…」
「またサッカー教えてくださいっっ」
「あ…俺でよければ…」
なんか、海斗まで丁寧語だしっ。
そういえば、和樹くんは今年になって、いきなりサッカーに目覚めたとか聞いたな…。
今思うと、それは海斗の影響だったのか…。