歩む道
まるでその先は弾いてはならないように。
何かを拒んでいるかの様に途中で止まってしまう。
鍵盤から手をどかすと、普通に戻るのに…。
なぜそこを弾くと重くなってしまうのか。
自分でもわからない。
しかも、向かったピアノを習っていた記憶もない。
しばらく考え込んでピアノとにらめっこをしている時だった。
ガラッ
音楽室のドアが開く。
「霧島君⁈」
そこにはポケットに手を突っ込み、立っている霧島君がいた。

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