デッドナイト
ばさりと大きな翼を広げ去っていく天使たち。
最後に天使は彼を睨みつけると一筋の涙を流し、彼の翼を抱きしめて去っていった。
幼馴染。彼の親友であり、相棒。
ずっとずっと側にいた彼の大切な人。
「わあああああああああああああああああああ」
蹲ったまま、首だけを上に向け叫ぶ。
我慢して止めていた涙が滝のように溢れ出した。
許しを請うように胸の前で手を重ねると雨が振る空に祈った。
彼が祈るのは、親友の天使のことだけ。