勿 忘 草 ー記憶喪失の恋ー【下】


背筋が凍りついた。


「聞いてんだよ…昨晩は…充分楽しんだか!?」


「痛いっ!」


亜蓮はいきなりあたしの髪の毛を引っ張って希夢から離れさせた。


「今朝俺のファンクラブの女から電話があったんだよ。」


ビクッ!


亜蓮が耳元で囁いた。
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