ハルオレ☆ -後篇-


「俺も思いつかないけど…、あ!もしかして彼方が観奈を守ってるって言ってたのって藤岡先生に脅されてるからってこと?」







以前、西川さんが『彼方は観奈を守ってる』みたいな事を言ったことがあった。







それを聞いたとき、俺と彼方の付き合いが浅すぎたからわからなかったけど、今なら少しわかる。







守る…というか。
彼方は観奈にべったりというか、過保護というか…。







でも…それは全部理事長に脅迫されていたから?







本当にそれだけ…なのかな?







「はい。そうですよ。」







西川さんはしっかりした口調できっぱり答えた。







「えっ?でもさぁ、俺思うんだけど…彼方、本当に脅迫されてたからだけなの?観奈のことを好きだからとかじゃなくて?」







俺が見る限り、彼方には観奈を想う特別な感情があると思うんだけどなぁ(`‐ω‐´)






「何言ってるんですか?腹黒王子が好きなのは早瀬先生じゃないですか?」







あ…( ̄∀ ̄;)そうだった。
彼方はヤマト兄の事が好きで、むしろストーカーしてたんだった!







…と言っても、実際ストーカーしてる所よりも、俺は彼方が観奈と仲良くしているところの方がよく見ているからな。







彼方のヤマト兄に対する本当の気持ち…それは正直よくわかんないんだよね。







彼方は盗聴や盗撮をしたり、遠くからヤマト兄を見て喜んだりだけで、直接ヤマト兄にアタックするわけじゃない。







それって、ヤマト兄のただのちょっと危ないFANって言っても納得いくもんな。

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