姫様 萌亜様 プリティ様




「ほら、朝だよ?」


「……あと5分。」




うん、わかった。
あと5分ね?

―――じゃなああい!!




「寝るな!!」


パシンと一発、海の頭にお見舞い。



「ってぇ……んだよ、毎日毎日。」


もっと優しく起こせねーのかよ?
と、海がぼやく。



「起きないのがいけないんだからね?」


ふんっと鼻を鳴らしてお腹をさする。



起きない海には毎日頭に一発パシンと叩く。
痛いならちゃんと起きろ!って感じだし?




「ねー赤ちゃん?」


少し膨らみが出てきたお腹をさすりながら話しかける。
それを見た海の表情は優しくなる。




「はよ、ガキ。」


「こら、海!ガキなんて言わないでよ!?聞こえてるんだからね?」


「ガキはガキ。」


「ふん、そんなんじゃ赤ちゃんに嫌われちゃうもんねー!」




そう、あたしのお腹には数ヶ月の赤ちゃん。
赤ちゃんがお腹にいるとわかったのは一緒に住み始めて少しのことで、


急な吐き気に襲われて検査をしたら妊娠してて……。




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