流星ラジオ
そんな羽美が、海月に外出に誘われたと言う。
それを世間一般ではデートと言うのではないだろうか。
羽美にそう言うと、彼女は顔を真っ赤にして首を振った。
「ち、違うよ、絶対違うよ!」
この時点で、砂名にはもう結末がわかっていた。
家が近い海月とはよく会うが、そのたびに彼の口から出てくるのは羽美の話ばかりだったのだ。
今日は羽美が何もない所で転んでいた、授業中に居眠りしていたのを起こしてあげた、羽美が笑ってくれた。
普段のマイペースで何を考えているかわからない彼からは想像もできないほど、好意がむき出しだった。
大好きな2人が付き合うことになるのはとてもうれしかった。
心の底から祝福した。
海月なら、羽美を幸せにしてくれると思っていたのに。
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