流星ラジオ
今の海月は羽美を苦しませるばっかりだ。
砂名が小さな声で呟いたのを、羽美は聞き逃さなかった。
小さな傷が少しずつ抉られ、広がっていく。
きっと砂名が海月を許すことはないだろう。
海月が帰ってこようとも、帰ってこなくとも。
「…羽美」
砂名が真剣な表情で羽美と向かい合う。
「今でも、海月のことが好き?」
羽美はそっと目を閉じる。
「5年間待たされても、帰ってこないかもしれなくても。
心の底から、好きだって言える?」