月物語 ~黒き者たちの宴~


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「なぁ、オヤジ。
本当のとこどうなんだ?」



「何がじゃ。」



劉向は日を見る準備をしていた。



劉向の仕事は夜に行うものの方が多い。



天の声を聞くのも夜だ。



「今更隠すことねーだろ?
俺だってそれなりに勉強してきた。」



「あぁ、不真面目にな。」



後ろで息子の舌打ちが聞こえた。




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