月物語 ~黒き者たちの宴~



「あとは、鍵だな。
潜り込むのは結構かんたんだったんだが…」



東苑の顔が心なしか青い。



「それとー、こっちは劉じいには言わなかったんだけどー。
余計無理しそうだったから。」



東苑が、険しい顔をする。



「もう一人、いたんだよ。
やつの最初の息子が。」



その時だ。



どこからともなく、「わぁっ」っという叫び声が聞こえてきた。



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